犬の膀胱結石の手術後の治療はどうなるの?症状って何かある?

  • 2020年11月8日

犬の膀胱に結石ができてしまい治療を進めていく中で、結石が大きくなっていて溶けない場合や、シュウ酸カルシウム結晶のように溶けない結石の場合は手術を考えると思います。

手術を決断し、無事成功して結石を摘出することができると、とりあえず一安心だと思いますが、その後はどんな治療が必要となるでしょうか?

また、手術後の症状はなにかあるのでしょうか?

まとめてみました。

犬の膀胱結石の手術後の治療

手術で結石を摘出した後は、結石分析という石の成分を調べる検査を行います。

その検査によって石の成分がストルバイト結石や、シュウ酸カルシウムなどということが分かるので、手術後の治療をどうしていくか方針を決めることができます。

石の成分によって療法食の種類が違いますし、再発予防の方法なども違うので、膀胱結石では必ず結石分析が必要となります。

ストルバイト結石は、細菌感染により尿がアルカリ性になってしまう場合があるため、抗生物質を最低でも2~3週間以上投与する必要もあります。

膀胱結石の症状がなくなったからといって、飼い主が勝手に判断して治療をやめるのは危険です。

目で見る限りでは尿が綺麗で正常に出ていても、尿検査をするとpHの値が傾いている場合もあり、超音波検査などでも微小な結晶ができている場合もあるので、注意しましょう。

知らぬ間に膀胱に結石ができていて、また愛犬が痛がったり苦しむ姿は見たくないですよね。

シュウ酸カルシウムの場合は1度できてしまうと溶かすことはできないので、手術後の治療は再発しないために療法食や水をたくさん飲む、尿量を増やすなどの予防をきちんとする必要があります。

しかしシュウ酸カルシウム結石は、ストルバイト結石の食事療法を長期間行うことによって、pHの値が酸性に傾きすぎて結石ができてしまうこともあるので、気をつけなければなりません。色んな結石の中でも、再発率が高いことも特徴になります。

こういった様に今後は再発防止をするために、膀胱内の環境を整えるような長期的な療法食を続けていくのと、水分補給や運動などの予防をしていかなければなりません。

獣医師とよく相談し今後はどういう治療をしていくか決め、退院して家に帰ってからは毎日尿に異常がないかを注意して見て、経過を観察することが大切になります。

また膀胱結石の摘出手術をした後に食事療法をしていた場合でも、半年後ぐらいで膀胱内に微小な結石が再発することもあります。

微小な結石の場合は尿道からカテーテルを入れ、生理食塩水にて膀胱内洗浄を何回も行います。

シリンジで何回も生理食塩水を入れて出すことにより、微小な結石を外に出すことができるのです。しかし早期発見により見つかった微小の結石の場合でも、発見が遅くなるとそれぞれが集まって大きくなり、膀胱内洗浄での回収が難しくなってしまいます。

こういった再発した結石は尿検査や超音波検査で見つかる場合が多いので、定期的な検査による早期発見がとても大切になります。1度でも結晶や結石が見つかったことがある子はできやすい体質となるので、特に注意してあげてください。

犬の膀胱結石の手術後の症状

膀胱結石の手術方法によって手術後の症状も違ってくるので、手術方法を2つに分けてまとめてみました。

膀胱切開手術の場合

膀胱結石の一般的な膀胱切開手術をした後は、3~4日は入院になることが多いです。

その間2~3日はカテーテルを入れたままにして、尿がきちんと出ているかを確認します。

膀胱を切開して中の結石を摘出するのに膀胱の中を触っているので、炎症などにより少しの間は血尿や頻尿が続きますが、数日でおさまります。膀胱に尿を貯めてしっかり自力で排尿できるようになると、退院となります。

膀胱を切開するためお腹をメスで大きく開けるので、結石の摘出が終わった後のお腹を閉じる時に数針縫います。

この糸は皮膚がくっついて塞がるまで取ることができないので、約2週間してから問題がなければ抜糸になります。

この傷は膀胱結石を摘出するには仕方がない傷なのですが、手術後に痛みを感じる子も多いです。

痛くて背中を丸めてじっとしていたり、体を触ろうとするだけで怒ったりキャンと鳴いたりすることもあります。

ご飯を食べようとしない子も少なくはありません。しかし退院する頃には痛みも落ち着いて元気に帰っていく子が多いので、そこは心配しなくて大丈夫だと思います。

抜糸までの間はエリザベスカラーや術後服が必要です。

縫っている部分が大きいので、舐めたり噛んだりしてしまい傷口がもしまた開いてしまうと縫い直しになり、またそこから皮膚が塞がるまで抜糸はできなくなります。そうなるとエリザベスカラーなどを付けている期間も長くなるので、犬にもストレスを与えてしまい、それがまた膀胱結石ができる原因にもなってしまい悪循環になります。

手術後に症状がなく元気だとしても油断はせず、傷口はきちんと保護してあげましょう。

腹腔鏡手術の場合

腹腔鏡手術で結石を取り除いた場合は、手術後は頻尿や血尿はなくすぐにきれいな尿が出ることもあります。

これは内視鏡カメラを見ながら鉗子や吸引で結石を取り除いていき、細かな結石も取残しなく膀胱内もあまり傷つけることがないので、炎症を起こしにくいのです。

手術後は小さい傷が2箇所ぐらいなので痛みが少ない場合が多く、個体差はありますがすぐ元気に動き回りご飯を食べる子もいます。

この腹腔鏡手術は1日入院して、次の日に退院になることが多いです。

手術後は数針ですが傷を縫っていますので、エリザベスカラーか術後服で保護します。傷口も小さいので、抜糸もすぐに終わります。

腹腔鏡手術の方が膀胱切開手術と比べて手術後の痛みがあまりなく、頻尿や血尿もすぐおさまることが多いので、動物への負担は軽くなりますが、特殊な器械を使用しているために、手術費用が少し高くなる傾向があります。

またこの手術方法は新しいやり方なので、実施している動物病院もまだ多くはありません。

まとめ

膀胱結石の手術後の治療や症状についてまとめてみました。

手術が終わると痛みなどの症状がでますが、時間が立つにつれて落ち着いてきます。

手術後の治療はとても大切になってくるので、獣医師とよく相談し再発しないようにしてあげてください。